当時世界を震撼させた(と記憶している)ゲノム編集ベビーの双子について、ふと思い出した。
自分は医療関係者ではないので、中国の研究者はやべーなとか、フィクションの存在が現実にとか、とても浅いことを考えていた気がする。ただ、この件が報道された2018年当時の衝撃の大きさの割には続報を全然見聞きしなかったと、あらためて思ったので軽く調べてみた。
その研究者が世界から非難されていたのと、中国で拘束されたというは報道を見た記憶があったが、中国でしっかり懲役刑になっていた。ただ、たった3年なのか!と驚いた。そして、これは2019年末の記事で現在は2024年1月。もう3年過ぎている。
研究者 賀建奎 氏は、2022年春に出所してて、表舞台に動き始めている情報も出ていた。
個人投資家にアプローチをかけて香港で研究をするらしい。
この人、血色いいな。まったくめげてなさそうだ。Xのアカウントもあるようだ。
そして、ゲノム編集された子供だが、順調に成長しているらしい。
ゲノム編集の子、順調に成長 実刑の中国人研究者が主張:山陽新聞デジタル|さんデジ
中国で懲役3年の実刑判決を受けた南方科技大(広東省深セン市)の元副教授、賀建奎氏が「子どもたちは普通の平穏な生活を送っている」と語り、順調に成長していると明らかにしたと、8日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。
しかし、不当な扱いを受けているという記事も見つけた。実態は分からない。
というか、この記事を読んで、この件の関係者の中にアメリカの医師もいたことを知った。倫理を軽視するのは中国の研究者じゃないんだ。
MIT Tech Review: 「遺伝子編集ベビー」誕生から3年、実刑の中国人科学者が釈放
カークゼイ准教授は、この研究に参加した親子は不当な扱いを受けていると言う。誕生する赤ちゃんに対する医療保険が両親には約束されていた。しかし、遺伝子編集ベビーに関する論争が加熱する中、「医療保険は締結されておらず、医療費は未払いのままです」とカークゼイ准教授は言う。
調べてみて思ったが、続報はしっかりとされていた。自分が知らなかっただけ。
超最近だと、NHKがBSでドキュメンタリーを放映してたくらいだ。タイムリーすぎる。そして勿論見逃している。(NHKの受信料をちゃんと払っているのだから、放映後1か月ぐらいは見逃し視聴させてほしい)
この件を知ったところで、自分に何ができるわけでもないし、意思表明をしたいわけじゃない。ただ、興味を持って知ろうとしなければ、知ることができる情報は僅かだと改めて感じて、なんとなく本記事にまとめてみた。
最後に、日本の研究者が日本人に対して行ったゲノム編集技術の利用に関するアンケートをさらっと読んだ。
ヒト受精胚へのゲノム編集技術の臨床利用に関するアンケート
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202006005A-buntan4.pdf
これによると、日本人はゲノム編集がリスクゼロであることを期待してて、有効な治療法がゲノム編集以外にない場合に、ゲノム編集を肯定的に考えているらしいとの考察。ただ、アンケート結果はかなり割れてて、一般市民は「判断できない・答えたくない」という回答している人も一定数いる。ゲノム編集は、日本では利用に向けた壁が非常に高く、その壁が何枚もあるように感じた。
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ちなみに以下がゲノム編集ベビーのことを思い出した切っ掛けです。